- Jan 22, 2013
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This thread is for Talking and Discussions in Japanese language. There are already threads for Learners of Japanese language (for beginners or middle class learners). In this thread, we may use the language of usual Japanese. For the native Japanese users or the people of the equivalent.
このスレッドでは、日本語学習者が、実践的に日本語を書いてみるという目的ではなく、日本語ネイティヴ・ユーザーあるいはそれと同等な、また上級学習者を対象とした、日本語での話やディスカッションを目的としたく思います。実際、日本の漫画にしても、アニメにしてもゲームにしても、日本語学習の初級者や中級者のために配慮して作品を作っているのではなく、あくまで対象は日本語話者です。
日本語学習の初級者や中級者のためのスレッドはすでにありますので、ここでは、ある程度、通常の日本語あるいはそれより少しレベルの高い、ディスカッションにおける日本語の生きた実例を、書き込みによって示したくも思います。
ある程度、内容のある話を書こうとすると、どうしてもある長さや、日本語としての通常の意味の複雑さや難しさは避けられないのだと思います。「言いたいことは、3行で書け」というような日本のインターネット文化の「格言?」もあるのですが、このフォーラムでの英語での議論などを見ても、3行で完結しているような話はきわめて少ないです。
短い話は、すでにある「雑談」スレッドで、ある程度の長さや、複雑さが必要な話やディスカッションは、このスレッドで、という風に分けたく考えます。なお、最初は、「男の娘」の話ですが、話題は自由です。別のテーマで議論を始めてくださって差し支えありません。
宜しくお願い致します。
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最初に、あまりに長く書きすぎたと思う文書を、こちらに移します。このスレッドのわたしの投稿を、こちらに移動します。
そういう訳で:
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ところで男の娘×男の娘は百合にふくまれますか?
はじめまして、奇矯屋さん。この名が、「桔梗屋」だと、女の子専門のアクセサリーなどを売っている店の感じですが、「奇矯」では少し違いますね。
ところで、「男の娘 X 男の娘」の問題は、たいへん興味深いというか、おもしろいのです。ただ、このスレッドでは、正面から、それについて話すと、重くなりすぎると思います。
何度かに分けて、話を進めるのがよいのではないかと思います。(と、前置きして、かなり長文になりましたが)。
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まず、答え(わたしの)から云うと、「男の娘 X 男の娘」は、「広い意味」での「百合」になると思います。
百合、あるいは、ユリ、あるいは、Yuri とは何かというのが問題になります。それは、後に考えるとします。
分かりやすく書くと、「男の娘」とは、なにかという話になります。
『少年メイド・クーロ君』のクーロ君は、男の娘ですが、ミースとの関係は、同性愛で、Yaoi 的な文脈の中で、「少年愛」ということになります。
しかし、クーロ君とは、全然違う、役割を持っている「男の娘」のイメージがあるのです。
その前に、男の娘の前提になる概念というかイメージとして、「ショタ」というものがあります。「ショタ」は、日本語あるいは日本の漫画文化では区別がないようですが、英語あるいは欧米の文化前提では、Gay Shota と Straight Shota の二つに分類します。
前者は、「男性 X 少年」の関係で、同性愛になります。後者は、「女性 X 少年」の関係で、これは同性愛ではありません。日本の文化においては、同性愛は、歴史的には、少し変わった趣味だとは考えられていても、「異常」とか「犯罪」というような意味はまったくなかった。伝統的な言葉では「衆道」あるいは「男色」と云いますが、衆道も男色も、好みの問題で正常性・異常性の問題ではなかった。
しかし、欧米のキリスト教文化や、イスラム文化などでは、男性間同性愛というのは、宗教的な罪であり、世俗的にも犯罪とされ、また「精神異常」ともされた。
しかし、日本の文化伝統では、そういう見方はなかった。
そして日本に限らないのですが、恋愛や性的関係において、能動的な立場の者は、「男性的」とされ、受動的な立場の者は、「女性的」とされた。これは、伝統的な社会の「ジェンダー規定」で、男性は能動的、女性は受動的というジェンダー特性があったためです。
こういう状況があったため、世界的に、男色の相手の受動的な少年は、女装しているか、女性的な特性を身につけていた。
日本だと、江戸時代以前の寺院の稚児は、女装していたか、または女性的なみなりだった。また江戸時代の陰間茶屋の陰間あるいは色子は、普通、女装していた。(これは、世界的に似た傾向があります)。
ここで、恋愛関係における「受動的な男性・少年」のジェンダー・アイデンティティを考えてみると、自分をあくまで男性と考えている少年と、むしろ、女性的に考えている少年がいると想定されるのです。『少年メイド・クーロ君』のクーロ君は、自分を男性だと考えている。こういう風に、ジェンダー・アイデンティティに応じて、「少年m」とか「少年f」という風に分けて考えてみます。クーロ君は、「少年m」です。
「男性 X 少年m」の恋愛関係は、性別的に、そして心理的に、男性同性愛になります。しかし、「男性 X 少年f」の場合、性別的には同性愛だが、心理的にはむしろ、異性愛に近いものになると考えられます。
女性と少年の恋愛関係あるいは性的関係で見ると、「年長女性 X 少年m」は、女性が主導的な「異性愛」になるのですが、「年長女性 X 少年f」の場合は、「女性同性愛」と相同なものとも考えられるのです。つまり、「百合関係」に近いものとも言えます。
ここで、「少年m X 少年m」の恋愛関係を考えると、これは、男性同性愛であり、同性愛的少年愛ということになります。
しかし、「少年m X 少年f」の恋愛関係は、むしろ異性愛に近いものだとも言えます。
「男の娘」というのは、外見的に「少女に見える」ということで、ジェンダーの同一性までは分かりません。従って、「男の娘m」と「男の娘f」があると考えるのが自然です。
そこで、「男の娘m X 男の娘f」の関係は、少年同士の同性愛に見えるが、実は、異性愛に近いものだと言えます。
そして「男の娘f X 男の娘f」の関係は、見かけ上、「少女同士の百合関係」に見えるだけでなく、心理的にも、百合関係に相同だということになります。
具体的な漫画などでの例はどうなるのか。また、別のアプローチも実はあるのですが、それは長くなりすぎるので、機会があれば、次に考えてみたく思います。
( 千之ナイフという漫画家がいるのですが、この人の作品はどういう意味を持つのかという考察が、別の切り口になります)。
長文、申し訳ないです。
ごきげん、よろしく、お姉様方。……ああ、男性の方々もおられますね。皆様、ごきげん、よろしく。
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